遠藤周作の未発表中編見つかる=「サディズム」テーマに58年執筆(時事通信)

 「沈黙」「深い河」などの作品で知られる作家、遠藤周作(1923〜96年)の未発表とみられる中編小説が書かれたノートが、24日までに長崎市の遠藤周作文学館で見つかった。未完成ながら遠藤文学研究の貴重な資料となりそうだ。
 ノートは、遺品整理中の学芸員が2008年12月に発見した。「われら此處(ここ)より遠きものへ」と題し、舞台は第2次大戦後のフランスのリヨン。小説家マルキ・ド・サドを研究する日本人留学生「小杉」と、戦争中にレジスタンスの活動家として秘密警察から拷問を受けた黒人学生「バシカ」の2人が、それぞれ内省していく。
 執筆当時の日記も見つかっており、1958年9月から10月にかけての記述で、この小説を「Sadizme(サディズム)を現代の悲劇に浮かびあがらせるもの」とつづっている。
 小説は400字詰め原稿用紙に換算すると約80枚分。B5判のノート、80ページにわたって、青色のペンで独特の丸文字で書かれている。発見時、表紙は付いていなかった。
 学芸員の池田静香さんは「遠藤文学の初期のテーマである人間の『悪』の問題を追究している。この草稿の資料的な価値については今後詳しく調査していきたい」と話している。
 ノートと日記は5月22日から始まる同館創立10周年企画展で公開予定。 

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